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家路へと

 夜の草加駅のプラットホーム、「寒いな」とみんなが言う中、間もなく電車が来た。とりあえずそれに乗る。私はみんなに話を合わせながらも、考え事をしていた。帰国子女としての彼を観察しながら。彼もかなり努力していることが解る。私が彼に聞いてみたかったのは、彼が独身の頃に、「自分はアメリカにいても中途半端なアメリカ人。日本にいても中途半端な日本人なんだ。今の状態では、根を張る場所が無いのも事実。結婚して、家族を持てば、そこが自分の根を張る場所になるのでは、と思う」と語っていた頃と、実際にお子さんを授かってからとでどの様な変化があったのかということだったが、彼の笑顔を観て、みんなの前で聞く話では無いな、と判断し、止めた。何だか野暮な感触もあった。しかしながら、この『根無し草問題』は、今後、社会問題になって行くだろうな、という思いは消えなかった・・・みんなと別れ、東京駅から独り家路に就く頃、運良く座れた私に、睡魔が襲って来た。早く帰りたいのと寝過ごしのリスクが伴う車内で、本を読もうかとも考えたが、重い本なので、余計に眠気が増すだろうと予測した私は、ズボンの右ポケットからハンカチを取り出し、その幾何学模様について考えることにした。店を出る時に眠気覚ましを飲んでいたのだが、私は夢中で対称性なり何なりを、ハンカチを観ながら頭の中で動かした。そうして無事、最寄り駅で降りた私は、タクシーに乗車。荒い運転のタクシーは、次の電車に間に合わせようとしていたのではないか。家に着くと少し車酔いをしていた。お冷やを一杯のみ、落ち着くと、何だか嬉しくなった。無事に帰ってきた事に加え、久々に盛り上がった会だったからである。目覚めてから、「FORGIVEN」を飲み、お袋に会の概略を話すと、「みんな綱渡りみたいな人生だけれど、それを楽しんでいるね」とのコメント。一度きりの人生、楽しまなければもったいなさ過ぎる。そう思いつつ、私の誕生日だったので、母が炊いてくれた赤飯を頬張った。

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