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『下町ロケット』と弁理士系弁護士の実態 その1

 全員が日本酒を行きだして、二品目の料理が運ばれてきた頃、私はある狙いを持って、隣の弁理士兼弁護士の友人に前回紹介された直木賞作品の本を切り口に、話しかけた。「『下町ロケット』一昨日徹夜で読んだよ」と振ると、「あれはちょっとくだけすぎてる本かも知れなかったなあ」と言うので、「でも、映画を観ているみたいな展開で、一気に読めた。1、2章が本業の専門だとするなら、残りの章は、組織ってものがどんなものかっていう、いい社会勉強になったよ」と感想を述べると、彼は頷いていた。「で、1,2章の中の話しだけれど、作中の優秀な弁護士が、隙の無い特許、についてコップを例に語るでしょう?実際の特許で、客観的に隙の無い特許っていうものは、どう作ってどう判断するんだい?」とつかみを入れると、彼は、「あ~あ~あれか。実際には二行ぐらいで済ませちまうんだ」との返事に、少し驚いたが、すぐさま、「それは、あえて漠然と書いて、受け皿を限りなく広げるって事?」と尋ねると、「そういう事。具体的に書けば書くほど、限定的になっちまうでしょ。ついでに言うと、弁理士は特許を取れればいいだけだけれど、弁護士の場合、それこそあの本の中のように、特許裁判を想定して、戦える文章にしなければいけないんだ。そこが大きく違う」と教えてくれた。ふむふむと頷く私。続いての質問をしようとすると、前の二人が耳を傾けていて、そのうちの一人が、「それ、何ていう本なの?」と食いついてきた。タイトルとあらすじを軽く説明して、次の質問に入ろうとしていた私は、自分の狙い通りの風を感じた。狙いとは、新年会メンバーの中で一番月日が浅い友人を、質問を通じて互いの理解を深め、みんなとの距離を縮めることだったのである。

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