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竹馬の友  その9

 お互いの理系の血にも火が点いたらしい。数学のポアンカレ予想を証明したロシアの数学者は、熱力学を利用したから、その証明を出来る数学者が誰もいなかった話を聞き、「どうせ、エントロピー増大系でも」と言った所で、「そうなんだ。だから、面白すぎるだろ」と、彼がけなして言うので、「専門分野ばっかりやっているからそうなるんだよな。それは、物理で言うなら、公式丸暗記している奴と同じだ。あんなもん、微分積分知ってたら、少なくともニュートン力学と電磁気学は、基本の公式覚えとけばいいのと同じ事なんだよな。応用がきかねえから、時間を無駄にしちまうんだよ」と文句を言うと、「そうだ。もっと頭使え、頭!」などと二人で大爆笑。二人ともマスターに二本目のビールを頼んで、落ち着くと、「でも、そいつ確かに面白いなあ」とまで言うと、彼は手ぶらな私のために、後で、本のことをメールで送ってくれることを約束してくれた。もう手元にあるのだが、未だ読む時間が無い。それを私は、「お前が言っていたのとは違う、加速の原理だ」と言った。「それはな、アウトプットしながらインプットしていると必ずオーバーフローするし、物事も、肝心なことは、いつも、いきなり、一辺にやって来るように出来ているからだ」と話すと、「このヤマが終わったら、落ち着くのになあ、何て考えてたら甘い、やっている途中で、もっとでかい次の波がやって来る、処理している間に次が出来続けるんだよ」と言うので、「でも、時々は、あえて浮いておかなければならないんだよな。物事みんな波だ波!」などと、いい歳した二人が、酔ってもいないのに、ハイテンション!!・・・「だからその逆を行くサーファーはえれえ」、とか、「でも、あいつら、ほんの少し波に乗るために、必死に沖に向かってこぐ姿はかっこ悪いぞ」「何言ってやがる、桑田佳祐はだから偉い・・・ほんの少しの女の幸せのために必死になって努力するという男の空しさの原点は、波乗りそのものじゃあねえか」「そうか、だからだ。だからホイヘンスは奥が深い」などというぐらいの勢いで、飲んでいた訳では無いけれども、多分、昔だったら、これぐらいの勢いだったろうな、というぐらい、熱いハートを持って、いろんな事が語られていた夜だった。・・・彼との会話は、興に乗ると、ジャズのセッションの様にお互いに響き合う。という事を、文学的に表現してみたのが、今回のパターンでした。ちなみに、私は今、しらふである。

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