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竹馬の友  その10

 「実は今な、日本の教育について考えている。そこでどうしても切り離せないのが、グローバリゼーションの行方なんだよな。ちょっとしたことで、すぐにみんな海外赴任になるだろ。中には日本国内でも、社内では英語を話せっていうような会社が出てきている・・・これらの現状が物語るのは、将来、ほとんどの日本人が帰国子女となり、日本から日本人という人種がいなくなるということなんだ。それは、つまり、」とまで話した所で、彼は、「危険な状況なんだよな。帰国子女にしろ、ハーフにしろ、アイデンティティが曖昧な、自分の魂の帰る場所が無い、根無し草になっちまうんだろ」と続けてくれたので、「うん。そこまで解っているんだったら、話は早い。既に日本から文化は無くなったと強く意識すればするほど、将来的に、もっとひどくなることが解ってくる・・・日本の文化って何だ?って考えてみると、『おもてなし』ではなくて、『もののあはれ』だと俺は考える。それは、いろは歌から始まり、小野小町の『花の色は』、平家、芭蕉、(葉隠では無く)新渡戸稲造の方の武士道、という様に、長い歴史を経て培われてきた、一つの大きな流れがあったんだ。お茶やお花や剣道、柔道、なんていうのも、その大きな流れから派生したものに過ぎないただの形だ。『もののあはれ』を外国人に説明しようにも説明の仕様が無いんだよな。解っている日本人でさえ少ないのに・・・」と嘆くと、彼は、「外人が日本のこと知りたいなら、自分で勉強しろ!!って言ってやりてえよ。『わび、さび』なんて、言葉で解るものじゃあねえ、心で感じることだ・・・その辺は、うちのカミさんはよく解ってくれている。自分の国に伝統や文化があり、その軸となる価値観の基で生きてゆける事のありがたみを。だから子供達には日本人であって欲しいという考えでは、お互い一致しているんだよな・・・」と話してくれた。「金では買えない大切なものを、カネ目で自らぶっ壊している」とも。

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