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バベル BABEL 【WORDS】 の印象  その3

 舞台前方に置かれた立方体の骨組みは、四次元立方体の中で暴れ回る孤独な現代人を象徴しているかの様だった。いくら暴れても、謎は謎であるから、戦い続けても無駄だという様に。その時の音楽は、間違った般若心経。これは、わざと間違えさせたのだと気が付いた。何故か・・・新興宗教の問題だ。もしくは、人々の信仰心への堕落を象徴しているのだ。孤独にあがき、視野の狭い人間を導く人間。宗教と金との結びつき。私は、EAGLESの『Learn to be still』という曲の中の『One more starry eyed mesia meets a viollent farewell(また新たな血走った目をしたメシアが現れ、(結局、それは)暴力的な決別へと繋がるだろ)』というフレーズを思い出している。愚かなことだ。謎と闘うことこそ学問であり、その領域は他力本願ではなく自力本願なのだ・・・そうして、また場面は変わる。立方体と五つの直方体が並べ替えられ、コンンピューターによって制御されているロボット訳の女優が、空港の金属探知機の様に、デジタルな人間とアナログな人間とを識別する設定。みんな急ぎすぎている時代だから、そのロボットに迎合する。唯一、抵抗したのは、掃除婦役だったおばあさんだけだった。これにはロボットも困惑する。デジタルな人間たちは小さな直方体の中に押し込められる。現代社会のストレスの象徴の様に、満員電車の乗客の様に。本当は彼等の方が弱いのだ、という事を、ロボットに対する掃除婦役のおばあさんの頑なな姿勢から安易に想像できた。この裏側には、以前blogで書いたが、将来、コンピューターが自我を持ち、人類を支配するのではないか?という不安があるのだが、実際はコンピューターは精度のいい電卓でしかなく、ボタンを押すのは、あくまでも人間であること、そして、コンピューターに支配されることを恐れている人間たちが、実は一番コンピューターの便利さに甘え、人間の方が堕落してゆくのが実情なのだ、と書いた内容を思い出しながら鑑賞していた。アナログにはアナログの良さがある。本来、人類はスマートフォンなど持つべきではなかったというのが私の自論である。物事の便利さの裏には、人間の堕落という、恐ろしい罠が待っているからだ。ここにもビジネスという名の下の大義名分に基づいた、金の罠が潜んでいる。自分に信念があるならば、少数派でもいいのではないか?人への配慮を忘れない限り・・・堕落した者ほど、流行を追う。そんなもの、少なくとも私はいらない。本当に良いか悪いかは自分で決めることだ。流行は必ず廃れる。本物を選ぶことだ・・・そうして舞台の直方体パネルが移動し始めた。今度は何だ?と思って観察していた。

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