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残暑の会 2014  その5

 店長の友人が儚い眠りについた頃、ある友人が、柳田邦男の『遠野物語』を読んでいると語った。柳田氏といえば、高級官僚にして、民俗学の権威である。私は気軽に、「それだったら南方熊楠も研究しないとなあ」と言ったが、彼は真面目に話していた。柳田邦男は小林秀雄の影響を受けて、その道に走ったのだと。すると、私の正面に座っている友人が、私に、「俺も、出張の時に小林秀雄の『考えるヒント』を読んだ方がいいって言われた。あの人の文章は、本質を一言で現しているよな」と語りかけてくる。「小林秀雄と大江健三郎が読めたら、何でも読める。さすがだな」と返した一方で、「俺はホコリをかぶせてしまっているけれど、小林秀雄の全集を持っている。ある時、小林秀雄の本と神保町で買った対話集とを、1Pだけお袋に読んでもらったんだ。どっちの方が解りやすい?と聞くと、対話集だったんだよな・・・友人の文士にその事を指摘されたら、小林秀雄は泣いて悔しがったそうだ・・・ちなみに、あの人は理系音痴だから」と言ったら友人が少し怪訝な顔をした。すかさず、「講演のテープも持っている。それを聞くと一発で解るよ。ちなみに、湯川秀樹との対談では、エントロピーがマイナスになるプロパビリティ(確率)というのはあり得るのでしょうか?との質問に対して湯川秀樹は、一言、符号をマイナスにすればありえます、って応えていたよ。所詮、人間は学び続けねばならないという、いい教訓だと思った。人間って理系だけでも駄目、文系だけでも駄目なんだよな」と要注意発言。その友人は、『なるほどなあ』という顔をして、「高野山に行ってみたらどうだ?」と語りかけてきた。

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