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瀬戸のじいちゃんの思い出 その1

 瀬戸のじいちゃんは、三年か四年前に亡くなった。じいちゃんは若い頃、20Km位泳いでいたらしい。そして、戦争に行った。日中戦争である。元来、瀬戸の男達は運動神経がいい。戦争でも、鉄砲の玉が自分の方に向いていないと解ると、豚を追いかけていたそうだ。だから、飢饉なんてなかったそうだ。私が一度、「じいちゃん、敗戦を知った時、どう思った?」と軽トラの助手席で聞くと、「信じられんかった。じいちゃんの部隊は強かったけんのう」と話していた。戦死者の救護もしたのだろうが、肝っ玉じいちゃんだった。戦地で、向かいの島の戦友に、飯ごうを無くしたことを告げると、戦友は、自分の飯ごう持っていけ、と言ってくれたらしい。あの頃、金属類は貴重品であるから、無くしたら大事なのだ。戦友のおっちゃんがどうやって工面したのかは知らないが・・・ある時は、家屋の真ん中に座っていたらしいが、敵襲を恐れて、家屋の端に移ったらしい。すると、本当に玉が飛んできて、真ん中に座っていた人は死んだらしい。じいちゃんは、一回も軍歌を歌わなかった。その代わり、上官に殴られたことも無いという。じいちゃんは最前線で戦っていたから、悪質な上官だと、味方から鉄砲玉が飛んでくるそうである。

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