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世に棲む日々

 高校の時の授業の際、尊敬していた英語の先生が、荒くれ者相手に、『世に棲む日々』を読め!と言った。そいつは黙っていたが、多分読んではいない。その当時、司馬遼太郎の『龍馬が行く』の最終巻を読んでいた私には嬉しい情報だった。早速本を買い吉田松陰と高杉晋作のことを知った。司馬先生の文章は、やや誇張が大きすぎる面もあったが、松蔭にも晋作にも憧れた。何度も何度も読み返したのは、晋作が久坂玄瑞と共に、松下村塾に入門する時のシーンである。松蔭にも晋作にも憧れた。幕末の志士に憧れる方は多いだろうが、司馬先生の本だと、あまりに晋作が粋なのである。多分、デタラメもお書きになったのだろうが、晋作の粋なこと粋なこと。フィクションを突き抜けている。読んでいるものが快感を覚えるくらい、突き抜けている・・・三十の時に車中泊で山陰・九州へ旅に出た。途中で、高杉晋作がクーデターを決意して、馬に騎乗したという寺にも寄った。地図を片手に、お守りを一つ買って、高杉晋作の墓の情報を仕入れた。向かったら、あいにくの雨。結構どしゃぶりだった。着いてみて、『東行墓』と見付け、お参り。気のせいか、オーラを感じたのは言うまでもない。その後、伊藤博文が作ったという、『動けば雷電のごとく 発すれば風雨の如し。衆目慨然、あえて正視すること無し。これが我が東行高杉君にあらずや』という有名な碑文を探したのだが見付からない。仕方が無いので、近くの保育所で聞いた。大まかな位置を聞いて、向かったのだが、見付からない。すると、園長さんが雨の中やって来てくれて、さっきは間違えてしまったから、と言って私を案内してくれた。ありがたきことこの上無きことである。お礼を言い、東行(高杉晋作)の墓の前で念仏でも唱えようかとも思ったが、晋作らしくないな、と感じたので、そのまま車へと向かった。

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