江夏の21球での男の友情
・かつての日本シリーズで、広島と近鉄が対戦したことがあった。江夏は広島の抑えを任されていた。その日本シリーズは、第七戦までもつれ、最終戦で、その年の日本一が決まることになった。近鉄は悲願の日本一をかけて、鉄拳制裁で有名な西本が、広島はベンチの奥で半分しか姿を見せない古葉が監督をやっていた。その最終戦で、奇跡が起きた。九回裏に4対3で、広島がリードしている場面で、抑えの切り札である江夏を古葉はマウンドに送った。しかし、近鉄も、ものすごいパワーを発揮し、ノーアウト満塁となった。その時、古葉監督は、大慌てでブルペンに北別府と川口を送った・・・当然、江夏のプライドはズタズタにされたのだが、その時、それに気が付いた、ファーストの鉄人衣笠が、慌ててマウンドに駆け寄り、「お前が辞めるんだったら、俺も辞める」と声をかけたそうだ。そこで、男江夏は冷静さを取り戻して発奮し、後に言われた『江夏の21球』という、奇跡を成し遂げ、そのピンチを防ぎ、広島を日本一に導いた。その中にはスクイズを観抜き、一瞬にしてボールに回転をかけて、高めに外し、アウトを取ったシーンもあった。その後、江夏は、『優勝請負人』とメディアから持ち上げられていた。
・江夏が阪神から広島にトレードされる事になった時、本人は、嫌で嫌で仕方がなかったそうだ。そんな江夏に、(確か)野村から、「お前、腐ってないで、お前が行って、頑張って、行ったチームを優勝に導いたれ」とハッパをかけられ、江夏は、広島に行っても、一念発起して、実際に日本一に導いたのだから、大したものである。
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