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屈辱

・親父が存命中、会社の上からのお達しで、若い奴の教育担当をしたらしい。本業の方でも忙しいのに、そういうことを親父は大切にする人だった。しかしながら、家では、「最近の若い奴は廉恥心というものがない」と言うのだ。親父が担当だった頃、「手軽な英語の文献を訳してきてプレゼンしろ」と言ったらしいのだが、翌週になって集めてみると、どいつもこいつもが「やってこられませんでした」と、普通に言うらしいのだ。それで、勉強会にはならなかったらしい(私だったら、その道で食って行くのなら、死んでもやって行く)。親父は三ヶ月でその任務を辞退したらしい。私も確かにだらしない面はあるが、中学一年の時、宿題が終わらず、みんなの前で立たされた。その時の屈辱感と言ったら、このうえなかった。泣きたいぐらいだった。それ以来、どんなにきつい宿題を出されても、必ずやり遂げてきた・・・高校の時の話だが、宿題をロクにやっていない奴が、通勤時間五分の医者になったが、そんな奴に身を任せる気にはなれない。私の場合は、宿題と言われると二日二晩徹夜してでもやっていった。仮眠は別としても、私は決して計画的な人間ではないが、それぐらいのプライドはあった。宿題をやってこないで、自分を許せるという人間は、信用できなかった。それは、信頼を裏切り、約束を反故にしているのと変わらない。それは、男の道ではない。

・中一の夏休みの宿題が終わらなかっただけで、見せしめにされた仲間達は、その屈辱を決して忘れないであろう。その時の担任は、気にもしていないだろうが、やられた方は、絶対に忘れない・・・高校に入っても、もっときつい宿題を出して来る先生もいたが、食らいついていった。周りを見ると、やって来ていない奴等ばかりであったが・・・

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