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男が恋に堕ちる時

・塾講師時代の国語専門の講師は、こう言っては失礼なのだが、家があまり裕福ではなかった。しかし、国語が抜群に出来たので、親御さんに迷惑を掛けない様に、某私立大学の国語の特待生制度を使おうと思っていたらしいが、あと9点足りなかった。だが、親御さんが学費を出してくれることになり、その大学に進学した。塾で、彼とは三年程、仕事をさせてもらったが、普段はアホである。私の方が年上だったので、生徒から出てくるあらゆる質問に関しては、彼を筆頭に、下の講師に考えさせる様にした。すると、国語以外の科目については、他の講師に質問することもあった。私は一切教えなかったのだが、それは、私がいなくなっても、彼らでやって行ける様にする為である。誰も答えられない問題だけ、私が見ていた。彼も、後進を育てようとして、必死だった様だ。ある時、彼の後輩の講師から古文の活用形について質問されていたが、彼は一喝し、「馬鹿者!!活用なぞアテになるか!!」と叱っていた。本当にセンスのある人は、暗記などしないのである。・・・そんな彼が、ある時、恋に堕ち、プライベートで、私に相談してくることがあった。私は、「俺も男兄弟だし、ずっと男子校の様なものだったから、女心は解らん。けれど、片思いも恋、というのは二十歳までだ。ラブレターも御法度だ・・・男だったら、本人の眼を観て、告白しろ」と、自分の失敗談なども含めてアドバイスした。彼は、きっかけの鍵を握っていたので、後押しすることにした。結果、振られてしまったのだが、私の振られ話を語ったら、「結構、強烈な振られ方ですねえ」と言って笑いを誘い、慰めになった・・・若いうちは、死なない程度に、熱烈な恋をした方がいいのである。それが国語の必勝法なのだ。胆力の無い男は駄目だ。

・彼が恋に堕ちた時、一つの風景を見ても、即興で、短歌が三つくらい浮かんだそうだ。男心とは、そういうものである。

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