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親父には恥をかかせられない

・当時、数学塾に通っていた私は、叱られ役だった。父母参観という事で、父親も塾に足を運んだのだが、家にいた私は、父に相当な恥をかかせるのではないかと、アンニュイな気持ちでいた。ところが、親父もお袋も、上機嫌で帰って来たのには驚いた・・・話によると、一番最初に到着した両親が、恩師と10分程話す機会があったそうだ。そこで恩師が、「早いものですね、もう三年になりますね」と笑顔で語りかけられたらしい。私が書いた、『何故、勉強するのか』という作文を褒めて下さり、「受験の時には、実力よりもワンランク上の大学を受けさせて下さい」などと予想外の話をしてくれたそうだ。やがて、皆が集まると、一人ずつ受験や勉強の話をミーティングしたらしい。最初は私の両親に、「何故、勉強させるのか?」という質問が飛び、恩師は両親の話を黙って聞いていたらしいのだが、次の人が、「勉強の面白さを教えてやりたいからです」と言い終わった途端に、「それはどういう事ですか?」と恩師得意の、厳しいツッコミが入り、その人は五分ぐらい吊し上げられたそうだ。また、医者の娘は、毎日各科目の家庭教師を付けられ、恩師に泣きついたとのこと。すると、恩師は容赦なく、「娘さんは既に親を超えています」と言っていたらしい。その次の親父さんは、「自分は勉強をしていなくて、知り合いと付き会っていても、話が全然面白くない。だから、息子には学を付けさてやりたい」と語ったらしい。私の親父はその人の事を「偉いな」と言っていた。恩師も黙っていた。また、帰国子女の先輩については、「勉強もできるし、女の子にもモテる。言う事無いです」と語ったらしいが、家路につく際に、親父がお袋に、ポソッと、「帰国子女にも色々問題があるんやで」と言っていたそうだ。今思うに、アイデンティティの問題なのかと思う。

・人間は本能の生き物であるが、それを理性でカバーしなければならない面もある。しかしながら、合理主義者というのは、理性が本能に勝ると考えがちである。結局は、本能の壁に当たり負け、粉々にされるのだが・・・

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