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生きている石

・以前ご近所に住まわれていた、おっちゃんは、シャイな内面に裏打ちされた、やんちゃさで愛嬌があった。ある時、家の塗装をペンキ屋に依頼した際、門の脇の塀の石には命があるからと、塗らない様にペンキを塗らない様に頼んでいたのに、何を間違ったか、ペンキ屋は塀も塗ってしまった。それを知ったおっちゃんが怒って、「ペンキをはがす様に」と言ったら、ペンキ屋が、かなり高額な料金を請求したらしく、おっちゃんはブチ切れて、「じゃあ、自分でやる!!」と怒鳴り、次の日からペンキを独りではがし始める行動に出た。塀の白いペンキは、少しずつはがれていったが、いつの日からか、ペンキの模様が変わらなくなった。かなりの重労働であろう事は容易に想像できたので、きっと、おっちゃん、挫折したな、という事が解った。暫くすると、おっちゃんは、自分のポリシーを曲げてまで、削った所に同じ色のペンキを塗っていた。それから不思議な事に、おっちゃんが削った部分は、何故か、何度塗っても、浮き出てくるのである・・・今となっては、おっちゃんは引っ越してしまったのでどうしているかは知らないが、現在でも、おっちゃんが削った所のペンキは、はがれている。まさに、おっちゃんの執念というか、魂というかが入り込んだ石になった。おっちゃんが言っていた、『生きている石』というのはこういうものなのかと、その石を観る度に思い出す。

・水戸黄門のオープニングの歌の歌詞は、よく考えてみると、相当、残酷だ。しかし、家で以前、飼っていた犬の名前は、私の思いつきで、『弥七』と名付けた。TVの水戸黄門シリーズが終わると聞いて、少し寂しい。

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