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『アトリエのある風景』

 若いけれども、名もない絵描きが

『これは』という女に、自分の絵を見せて

涙を重ねてきた、美しい表情を持つ貴女に

モデルになって頂けませんか、と告白した

 彼女は自分の心の底を、見抜かれた気がした

なぜなら彼女は同じ様に、川沿いの道を

ミュージカルのオーディションに向かう途中だったから

けれど、その絵描きの、情熱に惚れた

 彼女は、彼のアトリエに

何度も何度も足を運んだ

いつしか、彼の描いてくれる自分に

最高の悦楽を感じる様になった

 二束三文の生活の中、必死に描いても

パン代すら、絵の具代すら無くなって

その女は、「自分を売る」と言った

どうしようもなくもめる中、彼女は泣きながら出て行った

 ただの絵描きから、画伯にになった彼は

あらゆる手段で、彼女を捜したが

『シルアテナシ』の電報ばかりだった

彼は改めて、彼女との日々を思い返した

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