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『WILD LIFE』 その4

 会場のボルテージが最高になった時に、彼女は、自分の名前を付けた曲、『光』を歌っていた。ハート型の紙吹雪が舞う中、最初に私がこの曲を聴いた時の印象を思い出していた。それは、対位法を上手く使って、男と女、陰と陽を演じきっている、というものだった。当時の雑誌で、全然、的外れな解説をしている記事があった。実際にライブに行ってみると、照明も対位法を上手く使っていた。いかにメディアがインチキかを知ったきっかけでもある。

 そして、MCに入り、彼女が、「これが最後の一曲になるんだけど…」と言うと、会場からは、「えぇ~~!!」という歓声が上がった。一段落すると、彼女は、「世界中の人は、本来、そう変わりはなく、素直になって、分かち合えればいいな、素直になるっていいことだよね」と言って、『虹色バス』を歌った。

 照明が中途半端なまま、アンコールの手拍子が鳴り響いていた。私の手は、もう限界に近いぐらいに痛かった。五分後ぐらいであろうか、椅子に座った彼女とバンドのメンバーが、対になり、ギターを持って現れた。「昨日はジョン・レノンの命日だったんだけれど、おかげさまで、今日は、私のデビュー12周年なんだよね。あの頃にはこんなライブをやれるとは、思ってもいなかった。長い様で、短い様で…みんなにも色々あったでしょう。昨日、『Across The Universe』やったら、評判が良かったので、今日も歌います」と言って、あの独特のフレーズを奏でながら、女性二人で、ハモりながら歌ってくれていた。私は、歌詞の知っている部分だけを小さく口ずさんだ。 (つづく)

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