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福井でのボランティア その8

 「やあ」という声に振り向くと、元産婦人科医の白髪頭のおじさんがいた。既に食事を済ませたらしく、やや赤い顔をされていた。おじさんは、「僕は今日、午後から東尋坊に行ってきたんだ」と語ってらした。私は、「なるほど、ボランティアだから、無理することはないんですね」と言った。おじさんは、「そうだよ。あと、永平寺にも行ってみたいんだけれどなあ。でも、坊主が鰻を食べているようじゃ駄目だね」と言うので、私は、「僕も、あそこの坊主共、ボランティアって名目で寺から出ても、ロクに働かないと耳にしました」と応えた。

 いろんな事を話した後に、私はおじさんに聞いてみた。「あの~産婦人科医をされていたそうですが、あれをやっちゃうと、肝心な時に立たなくなるんじゃないかと思うんですが…」と。するとおじさんは笑って、「産婦人科医の時は医学的に見るから、そんなことはないよ。現に僕にも子供が二人いるしね」と教えてくださった。

 おじさんと別れ、おじさんに紹介された店で食事を採っていた。ビールを飲みながら、ランボーの地獄の季節(小林秀雄訳)を読んでいると、バイトの若い青年から声を掛けられた。「ランボーですか?」から始まり、しばらくいろんな深い話をした。すると、先輩から、「これ運べ!!」と言われて大急ぎで戻っていった。仕方がないので、私は紙に、名前とメールアドレスと 自己PRを書いて渡した。そしてお勘定を済まし、外に出ると、彼も見送りに来てくれた。私が、「年老いた俺にはランボーは眩しすぎて、読むのが辛いんだけどね」と言ったら、「僕も英語で読んだことがあります。福井の人って、話せる人がいないので、メール交換してもいいですか?僕は、またすぐに留学してしまうんです」と言うので、私は快諾した。

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