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弟へのGK特訓

 私と弟は、生まれ月で一年八ヶ月しか離れていないのだが、私が早生まれな為に、学年は二つ違った。いや、二つしか違わなかったと言った方がいいかもしれない。何故だか、背丈がほとんど同じなのである。そんな弟が、小学生の二年の時に、サッカーチームに入った。地元では、そこそこ強いメンバーがそろったチームで、弟は後から入ったせいで、すぐにレギュラーにはなれなかった。控えの子も多い中で、弟は監督からGKの控えに回された。そして、私の両親は、一年間続いたら、ユニフォームを買ってやる、と言っていた。

 それから、私と親父は、日曜の試合が終わった後に、夕方から、公園でGK用のグローブをした弟のゴールめがけて、日が暮れるまでシュートを打ちまくった。それまでは、家族で野球をやっていたのだが、弟がサッカーを始めたということで、こうなったのである。初めのうちこそ、私や、特に父のシュートに対して、「兄ちゃん、怖えーよ」などと言ってはいたが、半年ぐらい続けているうちに慣れた様子だった。弟も自信を持った様子であったが、なかなかレギュラーにはなれない様であった。どうしても試合に出たい弟は、他の控えの子と違う行動に出た。試合が始まって、後半に入ると、監督の前を行ったり来たりして、黙ってアピールし始めたのだ。監督も途中出場させてくれる様になり、ついには、レギュラーの座を取ってしまった。

 それから、弟は小学校の四年の頭まで続けるのだが(塾に通い始めたので)、その間、私も塾帰りに弟の奮闘振りを観ていた。結構、いいプレイをするので、弟に、「怖くないのか?」と聞いてみたら、「今じゃもう何ともないよ」と、逞しい返事が返ってきた。そのチームは弟が抜けると、負けが込み、誰からともなく、うちの弟を連れてこいよ、という声が挙がったという。とても名誉な事だ。特訓から始まり、監督の前ウロウロで、世渡り上手な面も見せていた。今、弟の長男は、野球に熱中してるのだから面白い。

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