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映画『必死剣 鳥刺し』を観て

 言うまでもなく、藤沢周平氏の作品が原作となっている映画であるが、藤沢作品を読んだことのない私でも、感銘を受けた。物語は海坂藩士の兼見三左ェ衛門(豊川悦司)が、藩主である右京太夫に悪政を促す妾の錬子を刺殺する所から始まる。三左右ェ門は死を覚悟して行った振る舞いだが、屈指の剣の使い手であることから、中老の津田民部(岸部一徳)が藩主に、三左右ェ門を生かしておくことを進言する。結果、三左右ェ門は一年間の謹慎を言い渡されるのだが、藩主の悪政は変わらなかった。そんな折、藩主の従弟で、こちらも屈指の剣の使い手である帯屋隼人正(吉川晃司)が藩主を討って、分家から藩主を立てようとする。そんな折、津田民部は、藩主を守る様に三左右ェ門に立ち向かわせる。

 感想としては、ラスト十五分の殺陣がもの凄かった。と同時に、初めに闘うことになる、隼人正と三左右ェ門は、藩政を憂いているという意味では、どちらも同じであるのに、何故、闘わねばならぬのかという思いが溢れて来た。こんな皮肉があるのかと感じた。

 映画としては、様々なる伏線の引き方が見事であった。上弦の月の意味するもの、木彫りの鳥などであろうか。また、隼人正が屈指の剣の使い手であるかの様に観せる殺陣師の技。他にも、この映画は殺陣でいい血を使っているとも思った。他にも、吉川晃司の侍姿というのも、なかなかイケていた。

 鳥差しが必死必勝の剣でその秘剣が抜かれる時、使い手は半ば死んでいるとされる、ということの意味が知りたければ、エンディングまで観ないと解らぬ仕組みに出来上がっている。

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» 『必死剣鳥刺し』お薦め映画 [心をこめて作曲します♪]
藩を現代の会社だと考えても十分納得のいく内容である。ラストの壮絶な戦いすら、我が身に置き換えることのできる方がいらっしゃるかもしれない。運命の不条理を描く大人のための時代劇。... [続きを読む]

受信: 2010年7月29日 (木) 01時53分

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