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アンパンマンのマスコット作り その1

 高二の時、クラスで、何の役職にも着いていなかった私は、文化祭兼体育祭の、大きなマスコット作りを依頼された、というより、やらされた。他にも数名が選ばれて、やることになった。アツシという私のトランプ友達でもある奴もいたので、そいつと組み、どうせだったら、いいをものを作ろうと、みんなをあおり立てた。

 モデルになるアンパンマンの絵は横長で、仕方がないので、私が方眼紙に構図を書いた。そうしてから、みんなに、「これでいいか」と聞いた時、異存はなかった様子であった。ベニヤ板を4*3で並べて、炭で下絵を描いた。いざ、アンパンマンに筆入れ刷る際に、黄土色がないことに気がついた。そこからは、裏道をすり抜け、ペンキ屋で何種類かのペンキを買い入れたはずである。どうせ費用は学校持ちなのだから、好きなだけペンキを買ったものである。当然、領収証は『上様』で書いてもらい、後で突きつける感じだった。                                                                                        

 「他の所に負けてらんねーぞ」という気迫の中、他のクラスの絵が出来上がった頃に、偵察に行く奴が何人かいた。彼ら曰く、「ほとんどのクラスは駄目だ。でもA組だけが敵だ」言っていた。A組は選抜クラスであり、美大願望の強い一人に書かせていた。仲間はみんな、それを眺めるだけであった。クズの中のクズとして扱われてきて、死んでもあいつらだけには負けたくない、という気持ちが煮え滾った。私は、「あんな事をしていては駄目だ。いつか逆転の芽が出るから頑張ろう」と、仲間を鼓舞した。我々には、不思議なチームワークが出来ていた。

 ペンキ一つ塗るのだって、黄土色を出すのに迷っていた私達だが、『これで決まりだな』という色が出た。制作していたのが美術塔の一階だということもあって帰り道に通りかっかた美術の先生から、「いい黄土色出しているじゃねえか」とのお言葉を授かり、みんなで喜んだのもいい思い出である。

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