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親知らず抜歯成功、しかし… その1

 雨が降る中、親知らずを抜きに、歯医者に向かった。昨日の事である。私は、『これはきっと、泪雨というやつだろう。あしたのジョーの丹下のおっちゃんも、泪橋の下にジムを構えていたしな』などと、考えていた。もう、『まな板の上の鯉』になりきるつもりだった。

 歯医者に着くと、定刻に呼ばれた。私は先生も尊敬しているが、下働きの人達にも、丁寧に接する様に心がけている。エプロンを装着される際も、お礼を言い、先生がやってくると、「よろしくお願いします」といつも言う。先生は、「じゃあ、抜こうか」とおっしゃった。

 麻酔を十カ所ぐらいに打ったのだが、以前より痛くない。先生にその旨を告げると、「針が細くなったんだよ」と、おしゃった。麻酔が効いたのを見定めて、ドリルでひたすら歯を削っていた。私は、『横向きの親知らずをどういう作戦で抜くんだろう?』と、思ったが、先生に任せる事にした。腕のいい先生なのだ。

 歯に大穴が空いた後、何回目かの、うがいで、血が出てきている事が解った。先生が引っこ抜こうとするのだが、なかなか抜けない。そして、またドリルで削る。私は次第に麻酔が切れる恐怖を感じる様になった。案の定、その時はやって来たのだが、先生はすぐに麻酔を打って下さった。先生が、十回ぐらい挑戦して、やっと私の親知らずが抜けた。先生は、「難産だったなあ」とおっしゃったが、私としては思いの外、痛くはなかった。強いて言えば、抜く瞬間だけか。歯茎に穴が空いたので、止血用の綿を噛みながら、『親知らずもたいしたことないのう』などと感じていたのだが、親知らずの本当の恐怖は、家に帰ってからやって来た。 (つづく)

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