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映画『NINE』を観て

 数日前に、映画の『NINE』を観に行った。イタリアの偉大なる映画監督と、それを巡る女達の映画であった。出演している女優達はゴージャスだが、肝心なる主役の映画監督は、シナリオを1Pも書けない。発想が湧いてこなくて、もがき苦しむ。ただ女達を巡っては、妄想が広がる。それをミュージカルの様に仕立てた『NINE』は画期的な作品だとも思う。映画館には女性もいたが、男性の方が楽しめる映画だとは言えるかも知れない。卑猥とかそういうことではなくて、男向けの映画なのだ。

 書けない苦しみ、というのは、僕もさんざん味わってきたから、ものすごく共感した。物書きとして、〆切りは守らなければならないのに、アイデアが湧いてこない、と言うより、解らない。これは冷たく重たい病気である。昔、友人に小説を無償で提供すると言った時に、40話ぐらいで書けなくなってしまった事を思い出す。そこから先を何度も書き直したが、何辺書いても納得の得られるものなど出てこなかった。自分の経験不足を、肌で感じた。blogも変わりがない。バイオリズムが上がっている時や、絶好調の時にはいくらでも書ける。問題は低下している時だ。物書きの『冬』である。こういう時は、時の流れに身を任せるしかない。物書きが言っていることなのだから本当のことだ。それを味あわない物書きなど、少なくとも僕は認めない。

 昔、とある友人から、「お前の妄想癖は凄いな」と言われたことがある。当たり前だ、物書きなんて、妄想癖がなければ仕事にならない。いつも、頭の中でキャラクターをシュミレートしている。悪夢も観る。苦しむ。そういう人間で無ければ、物書きなど出来ない。と、言うよりも、そういう人間の死に場所なのかも知れない。

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