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実朝ゆかりの大銀杏倒れる

 今朝未明、鎌倉の鶴岡八幡宮の階段脇の大銀杏が倒れたと聞き、ショックを隠しきれない。国の天然記念物だったらしいが、貴重な文化遺産が無くなったのだ。原因は強風によるものとされているが、それにしても残念だ。私は鶴岡八幡宮に行く度に、源義経の妻である静御前が頼朝の前で、「しずや、しず」と舞ったとされる舞台を観ながら歴史を感じ、そこから本殿に向かう階段の左手にある大銀杏を観て、実朝の暗殺を思い出していた。今年の正月に参内した際も、白いしめ縄の巻かれた大銀杏をしみじみと観ていた。不幸中の幸いであるのは、初詣などの人の多い時季ではなく、けが人が出なかったことであろうか。

 今年観た時には、既に死にゆく木だったということなのだろうか。樹齢約千年ということだから、やむを得ないことなのかも知れない。しかし、僕はあの大銀杏を観る度に、実朝の霊魂が宿っている気がしてならなかった。いつも切ない思いで観ていたが、不思議と魅力のある大銀杏だった。今回根本から倒れたということで、実朝の無念も晴れたのだろうか。

 いずれにせよ、私が生きているうちに倒れたのは悲しい。今度行く時には、折れた根っこを見なければならないのだ。きっと無常感を感じることだろう。

 大銀杏の冥福を祈るというのもおかしな表現だが、実朝の冥福を祈りたい。昔、古本屋で買ってきた、実朝の金槐集でも読み直すことにしようか。

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