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六道について

 六道とは、仏教界で言う、衆生が善悪の業によっておもむき住む六つの迷界の事であり、上から、天、人間、修羅、餓鬼、畜生、地獄、となっている。最初、私はこれを輪廻と絡め合わせて考えていた。つまり死後の世界のことであろうと。しかし、高野山を旅した時に、車中泊の車の中から、ある友人に電話をしてみたところ、面白い見解が得られた。

 その友人曰く、「本来、仏教では死後の世界を想定していないんだ」とのこと。驚いた私は、「それじゃあ、浄土教などは成り立たなくなってしまうじゃないか。釈迦の教えが、後から時代のニーズなどによって変えられた、方便ということなのか?」と聞いたら、「そういうことになるな」と言った。「じゃあ、輪廻思想もそうなのか?」と聞いたら、「とにかく死後の世界は無いとされるんだ」と語る。驚きを隠せない私は、「じゃあ、六道の概念はどう解釈したらいいんだ?」と再び聞いたら、友人は面白いことを言った。「六道の区分っていうのは、もう、すでに、我々が生きている世界で成り立っているんじゃないか?」と教えてくれたので、私は、「なるほど。そういうことか」と感心して、お礼を言って電話を切った。

 つまり彼が言いたいことは、地獄をさまよっているような人もいれば、餓鬼の様な人もいる。そうかと思えば、天人みたいな人もいて、死後の世界ではなく、今生きているこの世の中で、六道というのは成り立っているんだということなのである。

 一回このことで、坊さんをからかったことがある。別の時期に、奈良に旅に出たところ、地獄絵図が飾ってあるというので、観に行った。帰りしなに、住職に、「本来仏教では死後の世界を想定していないのに、なんで閻魔大王とか地獄とかが成り立つのですか?」と半ば友達の受け売りみたいな感じで聞いたところ、住職は、「う~ん」と唸って黙り込んでしまった。他のお客さんが来たので失礼したが、真剣にうなっている坊さんを観るのは初めてだったので、可笑しかった。

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