« 父の辞世の句 | トップページ | 水疱瘡 »

いじめとの対峙

 男子校という所は、あっさりしているところもあるが、案外、陰湿な面もある。私が中三の時だったか、体育の授業の後で、背は高いが、ひょろ長い感じで、気の弱そうなやつが、クラスメイト数人に、殴られこそしないものの、いびられていた。私は、「やめろ」と言い、「数人がかりで恥ずかしくないのか」と言った。するとそいつらは、つまらなそうな顔をして退散していった。他のクラスメイトは『我関せず』で、観て見ぬふりをしていたが、この無関心さにも腹が立った。そういう姿勢でいることが、いじめを助長させるのである。私はそいつに、「お前の方がタッパがあるんだから、しっかりしろよ」と言って教室に戻った。

 数日後、体育の授業が終わると、また同じメンバーがいじめている。しかも、今度は本気ではないが、足で蹴っていた。私は腹が立ったし、『これ以上ほっておくと、どんどんエスカレートするな』と感じたので、近寄っていって、「おまえら、止めろと言ったのが解んねーのか!!」と怒鳴った。私の怒声が大きかったからか、そいつらは気合い負けして去っていった。そいつらも、馬鹿ではないから、自分たちが悪いことをしている、と自覚していたのだ。すると、いじめられていた奴が、ぼそっと、「お前、怖くはないのか?」と聞いてきた。私は、「怖いよ」と言って、そいつと一緒に教室に向かった。

 幸い、私がいじめられることも無く、そいつも、いじめられることはなくなった。そして次の年の正月には、そいつから年賀状が届いた。

|

« 父の辞世の句 | トップページ | 水疱瘡 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/521582/54006806

この記事へのトラックバック一覧です: いじめとの対峙:

« 父の辞世の句 | トップページ | 水疱瘡 »