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「警察に連絡します」 その2

 「警察に連絡します」と言ったそいつは、パトカーが来るまでベッドに寝そべってTVを観ていた。私は玄関のところで正座して待っていた。まもなく警官数名が入ってきた。私が事のあらましを告げ、しかも、そいつから受け取ったメールを迷惑メールだと言い切った。内容は暗く、私に、「助けてください」というようなメールばかりだった。それらを警官に見せ、「心配だからやって来た」と告げた。

 私の言い分も少しは通ったみたいだが、二人して署に連行されることになった。飲んでいたので私はパトカーで行った。その間、おとなしくしていたが、『あの馬鹿は、姉貴との二人兄弟で、兄弟喧嘩一つやったことがないのだろうな』と推測していた。その点、我が家などは、ガタイがほぼ変わらない弟と、高校生くらいまで、殴り合いをしていた。弟も私も差し入って武術の経験はないが、弟は相当喧嘩も強く、強敵だった。TVのチャンネル権ぐらいで殴り合ったこともある。

 警察署に着くと、それぞれが別の部屋に行き、事情聴取が始まった。私は厳しい尋問を覚悟していたが、相手をしてくれた方は最初からソフトな対応だった。そして、途中から世間話となり、私が冗談を飛ばすと笑ってらした。一方で後輩は、迷惑メールを送らないという誓約書を書かされていた。幸い前科は付かなかった。

 帰り際に、「お忙しいところ、こんな夜遅くに申し訳ありませんでした」と言うと、「あのな、法治国家じゃ、いくら頭に来ても手を出したら負けなんだよ」とおっしゃったので、「今後気をつけます」と言って、帰りのパトカーに乗り込んだ。結局、警察を呼んで誓約書を書いた後輩の方が馬鹿を見ていた。私は後輩のアパートに戻り、警察官が見守る中で貴重品を回収した。当然車中泊である。

 田舎の警察で、人当たりもよく、大目にみてくれて助かった。後日友人にこの話をすると、「自分の問題を自分で解決できない奴は駄目だ」と言っていたし、親父も、「そんな奴相手にする方が馬鹿や」と言っていた。お袋にも、「あんたもお人好しだねえ」と言われ、自分が相手してやったことに呆れていた。あれから迷惑メールは来なくなたが、そいつとの縁が切れて清々している。

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