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水風船落とし

 小学校の3・4年生の時に、クラスメイトで、ホリ君という友達と仲良くなった。彼の家族はシンガポールに、親父さんの仕事の都合で行っていたことがあるとのことだった。また彼は昆虫好きで、一緒に虫取り編みを持って山に行ったりしていた。弟もよく同行していた。

 そんなある祭日のこと、両親と私と弟とで、歩いてピクニックに行くことになったので、ホリ君を誘ってあげた。当日、ホリ君の家に迎えに行ってもなかなか出てこない。彼は謝りながら、食パンを食べて出てきた。なんでも、おばさんではなく、自分で食事も弁当もこしらえたそうである。「ホリ君、えらいわね」と母が感心していた。

 数時間後、目的地に着くと、ござを敷いて、みんなで昼食を採ることになった。ホリ君が持ってきたのは、いびつな形をしたおにぎり三個だけだった。具が入っているのかも怪しかった。母はござの真ん中に、作ってきた弁当を広げ、「一緒に食べましょう」と、ホリ君に勧めた。ホリ君は、初めこそ遠慮していたものの、いろんな話をしているうちに、「おいしい、おいしい」と言って食べていた。持って行った弁当はあっという間に無くなった。しばらくして家路についてホリ君ともお別れしたが、母が、「あの子、よっぽど苦労しているのね」と呟いた。

 ホリ君との遊びは数知れないが、悪いこともよくやった。水風船を何個か公園の山の上に持ってゆき、下を通る人に投げまくったこともある。一度、同い年くらいの奴が文句をいいに来たが、ホリ君は「何か文句あるのか!!」と怒鳴って、殴りかかっていた。余りの逆ギレに、相手がひるんでいた。今となっては、いい思い出である。

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