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マドリッドの街

 十数年前のヨーロッパの旅は、ポルトガルのリスボンから始まった。夜行列車に乗り、スペインの首都であるマドリッドに着いた。車内ではアナウンスも流れず、何にもないのに、よく目が覚めたことだと思う。人間、ここぞというときには、体内時計が働くのだなと妙に感心した。駅で米ドルから当時のスペインの通貨であるペセタに両替し、駅前の地図に従って、ダウンタウンまで二時間ぐらい掛けて歩いた。その日に二度もスリに狙われるとは知らずに。たしか当時のペセタは、日本円と対してレートが余り変わらなかった記憶がある。

 ダウンタウンに着いたら、女性が二人でフラメンコを踊る仕草をした。胸に赤い花を差されもしたので、チップをあげようかと財布を出した瞬間にふんだくられた。幸い財布は戻ってきたのだが、宿で宿泊費を払う段になって、お札がスられていた事に気がついた。

 仕方がないので銀行に行き、両替しなおしたのであるが、この三万ペセタは大きかった。食費を削り、飢えていた。公園の鳩を焼き鳥にして食べようかとも考えた。ゴヤ美術館では寝そべっていた。別の美術館ではピカソのゲルニカという途方もなく大きな絵を観た。これが、あの、ゲルニカかと思うと感動した。眼鏡を掛けていなかったが、充分解るほどの大きさだった。・・・その後、宿へと帰る路で誰かに足を蹴られた。振り返ると小男が謝っている。腹に違和感を感じたので、向き直ると大男が私のウエストポーチを開けようとしていた。「HEY!」と大声を出したら逃げていったが、一日に二度もスリに遭うとは思わなかった。どうやら、ウエストポーチをしていたのは、当時、日本人だけだったらしい。皆さんもお気をつけて。

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