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あいつ、生きているだろうか?

 同じ飛行機便に、マガジンを持った金髪のやつがいた。モスクワで次の日の便を待つために、一時停泊(トランジットだったかトランスポートだったか英訳忘れた)することになったのだが、そいつも同じ、ビザなしのホテルに泊まっていた。ゴツい監視員がいた。

 私がシャワーを浴びてのんびりしていると、扉をたたく音が聞こえた。『何だろう』と思って扉を開けると、その金髪のあんちゃんが、泣きを入れてきた。「空港に着いたらどうすればいいんでしょうか」と。あまりのマヌケさに開いた口がふさがらなかったが、事情を聞いてみることとした。まあ落ち着けと、カロリーメイトを分けてやった。

 なんでも、翌日の朝の便で、中東のシリア方面に向かうのだが、海外旅行は初めてで、空港を降りてからどうしていいか解らない。英語も全然だめとのこと。『地球の歩き方』も持ってはいない。さっきまで余裕そうだったのに、パニックを起こしていた。

 仕方がないので、空港に着いたら、バスなりタクシーなりでダウンタウンに向かい、宿探しをしろ。そして大きい荷物は宿に預けて、それから観光しろ、とだけ言ったが、このお兄ちゃん、無謀もいいところである。事前に察知できなかったものかと思うのだが。ひとまず落ち着いたらしく、「これお礼です」と言って、マガジンを置いていった。旅先で荷物が増えるのが一番、面倒なことなのだが、あの金髪のお兄ちゃん、無事帰国できたのだろうか?

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