« 法要と子供 | トップページ | N.Yの思い出 その2 »

N.Yの思い出 その1

 若い頃に、アメリカを放浪したとき、ワシントン D.C.からマンハッタンまでバスで行った。夕方に着いたのだが、目星をつけていた安宿は全て満室。日暮れが近くなるに従って、焦りを感じた私は疲れ果てていた。五件ぐらい断られたと思う。そんな中、最後の宿の受付の方があるホテルを教えてくれた。行き当たりばったりな旅ばかりの私は、マンハッタンをナメていた。紹介されたホテルに着くと、巨大ホテルだと解った。金額が気になったのだが、100$以下なら定宿にしてもいいとも感じた。そして、フロントとの列の最後方に回る。

 Tシャツに短パンで、汚いカッコをして並んでいたのは私だけだった。順番待ちをしていたら、何処の国の人か知らないが割り込んでフロントに交渉に行った人がいた。ホテルマンは堂々と、「列んでください」と言って、その人を諫めた。まもなく私の順番が来る。

 私は先程のホテルマンに話した。「どんな部屋でもいいから、一番安い部屋をお願いします」と言ったら、その方は96$の部屋があると教えてくれた。私の条件をクリアしていたので、そこを頼んだ。するとホテルマンが、「その部屋は狭いですし、暗いですし、・・・」と語り出した。私は、『そこは、多分いわく付きの部屋だな。誰か死にでもしたのだろうか』と勘ぐったが、「No Problem」と言って、五泊することを申し出た。たとえ何かがあろうと、そんなものは気合いで振り払うつもりだった。実際、ホテルマンの言う様な部屋だったが、幽霊を観たわけでもない。夜はバドワイザーを買ってきて次の日は何処に行こうかなどと、のんびり考えていた。これでN.Yの居場所が決まった(高かったが)。マジソン・スクエアのすぐ側である。

|

« 法要と子供 | トップページ | N.Yの思い出 その2 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/521582/54006541

この記事へのトラックバック一覧です: N.Yの思い出 その1:

« 法要と子供 | トップページ | N.Yの思い出 その2 »