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肩書きでものを言うな

 ある旅の途中で、民宿に泊まった。しばらくぼんやりした後で、風呂に入り、食事を採った。その後しばらく眠れなかったので、隣の部屋のおっちゃんと、ビールを飲みながら話した。おっちゃんは釣りに来たらしいのだが、少しお酒が入るとこう言った。

「私、こう見えても一級建築士なんですよ」

 私は呆れた。肩書きでものを言うような人間にはロクなのがいないからだ。それに、私の親戚をはじめ、まわりには一級建築士が多くいた。つまり、私にとってそんなことはどうでもいいのである。それでも、まあ、おっちゃんの顔を立てるために建築の話をした。私が、「エンタシスとかって、今の建築でも用いられるんですか?」と聞いたら、「エンタシスを知っているのか」と驚かれた上に、信じられないという顔をされた。エンタシスなどは、小学校の時から知っていたのだが、ずいぶんナメられたものだ。まずい酒を飲んだ。

 エンタシスとは、ギリシャのパルテノン神殿の柱などが有名だが、高い柱などを下から見上げたときに、目の錯覚で、柱が細く見えるために、柱の真ん中あたりをわざと膨らますことによって、まっすぐに見えるようにする建築技法である。写真などでもよく見るとそうなっていることが解ると思う。

 人の肩書きを利用したり、肩書きでものを言う人間は、それ以外になんにも無いから、そうするのだと思うのだが。

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