« blogの削除について | トップページ | 政治への倦怠感 »

撃墜された戦闘機

 私が高校生の頃だったと思う。母方の祖父母が我が家にやってきた。父母は近所の史跡を案内したりしていた。私は学校があったので同行しなかったが、夜には弟も含めて、みんなで食卓を囲んだ。

 私が母から聞いた話によると、祖母は優秀だったらしい。戦時中も、満州に渡る前か後に、東京にいたらしいのだが、女子寮の班長だった祖母は、空襲のサイレンが鳴っても、みんなを起こして防空壕に追いやり、自分は『人間死ぬときは死ぬ』と、寮で悠々と寝ていたそうだ。

 また、こんな話も聞いたことがある。満州から引き上げるときに、鉄道で港に向かう中、外から、盗賊の群れがおそってきたらしい。その時、祖母は機転を利かして、フライパンのようなものを、鉢のようなものでガンガン叩いたそうだ。ひるんだ盗賊は逃げていったとか。そして無事に帰国できた。

 そんな祖母に、当時の若い私は、戦争のことを聞いていた。その時の祖母の話が忘れられない。・・・(たしか)東京時代のことだ。なんでも、昼間に空中戦が行われていたらしい。まもなく、日本の戦闘機が撃墜される。その時は祖母も防空壕にいたのだが、その戦闘機が、自分達のいる防空壕めがけて落ちてきたそうだ。みんなが「キャーキャー」言う中、その戦闘機のパイロットは(多分)残る最期の意識の中で、精一杯に舵を切り、飛行機は、軌道を変え、横の川に落ちて爆発したそうだ。「その時はみんな泣いたねえ」と言う祖母は涙ぐんでいた。

|

« blogの削除について | トップページ | 政治への倦怠感 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/521582/54006319

この記事へのトラックバック一覧です: 撃墜された戦闘機:

« blogの削除について | トップページ | 政治への倦怠感 »