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官能について

 『官能』について辞書(広辞苑・第四版)を引く。そこには、①感覚器官の機能。また、一般に生物諸器官の働き。②俗に「感覚」「感官」と同意に用い、特に性的感覚をいう。と書いてあり、特に『官能的』と言う言葉は、「肉感をそそる様であること」。と書かれてある。・・・僕はこれを読んで驚いた。

 俗に言う「官能小説」などという言葉からは、「エロ小説」を連想される方も多いと思う。実際にそんな本が「官能小説」として売られているのだから仕方がないかも知れない。しかし、これは教育上よろしくないのではないか?恋愛とはもっと深いものだと僕は考える。

 谷崎潤一郎の小説などが「官能的」と言われるが、私から言わせると単なるマゾヒストの小説がほとんどだと思う。読んでいて気持ち悪くなって、ゴミ箱に放り込んだ。確かに一種の芸術的要素はあるが、僕には耐えられない。

 相当悩んだ挙げ句、「官能」とは「何らかへの極度な(病的な)美意識へのこだわりである」と解するようになった。

 肉感を伴わない官能もあると思う。例えば、三島由紀夫の『潮騒』の中で、裸の男女がいろりを囲んでいる。女が「(男なら)火を飛び越えてこい」と言う。これこそ僕は素晴らしい官能シーンだと思う。・・・そこに肉感はない。

 恋愛にはいろんな要素があると言った僕は、ただ、いやらしく抱き合うだけのものなど、どうでもいい。そんなものは「官能的」とは呼ばない。・・・私ならば、もっと、もっと、純粋な、若者達が悩む中で、踏み込んで行かざるを得ないものを書きたい。

 「官能」については10年以上悩んだ。結論としては、「官能のスパイス」とは、匂わないフェロモンのようなものでなければならないと考えている。

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