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負けず嫌いなライバル

 高校生の頃、司馬遼太郎氏の「世に棲む日々」と「龍馬がゆく」を読んでいた。数学塾時代の友人と本屋で待ち合わせして、私が「龍馬がゆく」の続きを買っていたら、「面白いのか?」と言う。「ああ」と応えて塾に向かったところ、数日後に、彼は同じく司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」を読んでいた。・・・どこまでも負けず嫌いな奴である。

 彼と私は私立校だったので、公立校より一年早いスケジュールをこなしていた。従って塾でも私と彼は一年上のクラスに入れられた。私は部活をやっていなかったのだが、そういう案配で、年上の人との話し方も解るようになってくる。もちろん叱られ役は私であった。

 私も彼には負けたくはなかったが、なにせ、彼は努力家である。コツコツやるのが一番苦手な私など、とても彼に及ばなかった。でも、そんな私に付き合ってくれ、帰り道はいつも彼と一緒に議論していた。・・・そんなある日、彼が僕に、勉強のことで尋ねてきた。確率の話だったと記憶しているが、それ程難しくもない事柄なので、簡単に説明した。彼は一応納得してはいたが、僕が驚いたのは、彼の勉強量である。その週の全ての問題をノートに解いていたのだ。

 前にも書いたが、彼は現役で東大に行った。御祝儀も払った。私が浪人の中、彼は自分が使った問題集をたくさんくれた。それが役に立ったのは言うまでもない。それでも、いつか彼に追いつく、もしくは追い越せるように努力しようと誓ったのだった。

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