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祖父母と会えて その2

 母方の祖父母に孝行できたかどうかは解らないが、(認知症と聞いて)心配していた祖父とは、時間の許す限り、様々な話をした。剣道の話(祖父は戦前の剣道二段)、従軍した話、島の様子が変わった話、面倒を見てもらった頃の話・・・話せば話すほど祖父の顔が丸くなってゆく。嬉しくて、どんどん話を膨らませる私。祖父は、声の張りも良くなり、どんどんと私が知らなかった話も聞かせてくれる。・・・最初、祖父と私と二人で庭で話していたのであるが、やがて祖母と私の両親もその話の輪に加わってきた。

 後から聞いた話ではあるが、それで祖父も私も父も母も、安心したのだ。その後、四国の宿に行ったのであるが、私の母などは「あれだけ元気なら一緒に宿に誘ってあげれば良かった」などと言う始末。・・・それだけ胸をなで下ろしたということであろう。

 旅程の次の日、父と私とで交代で運転する中、途中で、やはり認知症の(2007/6月の過去ブログ参照)、父方の祖母のところに向かった。父方の祖母は、数年前から養護施設にいるのだが、T.Vも無い中、今年の始め辺りから様子が悪くなったらしい。五年前に親戚のおじさんの家にいた頃に、私がおじゃました時には、病のかけらもなく、元気な祖母であった。施設に入ってしばらくは、しっかりしていたのだが、刺激が少ないせいか、ついに認知症になってしまった(ちなみに、母方の祖父は、同じ認知症でも、医者からよく寝るようにと言われている)。

 今回も、土産を持って行ったのだが、自分の息子である父のことも、よく解らない様子であった。前回と違って、孫の私のことも解っていなかった。母などは、祖母から父に、「あんた、この人と最初から結婚していたのか?」などと悪気無く言われる始末。・・・半年前より悪くなっていた。しかし、風貌は人生の荒波を乗り越えてきて、達観したような顔つきである。まるで、何もかもを見通し、解っているような印象を受けた。私が祖母の手を握ると冷たかったので、さすってあげたら、「ありがとう」と言ってくれた。

 そうして私は、口をつぐみながら別れた。

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