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沖縄集団自決問題について

 沖縄集団自決問題に関して、大江健三郎氏が著書「沖縄ノート」の内容の一部の著述について訴えられていた裁判の記録を先程確認した。その中で、元隊長の原告が「自決命令を出してはいない」という旨で名誉毀損で訴えているのに対し、大江氏は尋問で、隊長個人の責任を問うよりも、むしろ、当時や今の日本と沖縄の状態および関係を主張しているという点で、私は、多少論点がずれているイメージを持った。一隊長の立場の問題よりも、沖縄戦や戦後の本土との関連性の問題の方が、はるかに大切な問題だと改めて意識した。もちろん隊長の中には、軍からの集団自決命令に従わなかった方もいるだろう事も視野に入れた上での視点である。

 また、集団自決命令に関しては、歴史教科書検定の際に、軍が関与しなかったと訂正される動きが当初は起きたが、それに対して沖縄では数万人規模の人が集まり、それに抗議する集会が行われたのも事実である。その際、そのニュースで、それまで口を重く閉ざしていたおじいさん、おばあさんが沖縄の戦争体験について語っておられていたが、いずれも集団自決を肯定するものであった。一連の動きから、歴史教科書問題は軍の関与についての記述をどうするかで現在もめている。

 結局、私が思うのは、沖縄が戦中戦後と、本土の捨て石みたいにされた事実を、本土の人間はあまり意識していないどころか、消そうとさえしている事に大きな哀しみを覚えるのである。自分がしたことでなくても、その関連のニュースが流れる度に申し訳なさのようなものを、少なくとも私は感じる。

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