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サロメ

 高三の時、尊敬する英語の教師が四冊目の長文問題集を作り、それを皆に配った。当然私も目を通したのだが、1ページ目か2ページ目に女性が、首を乗っけた皿をまじまじと見ている不気味なものがあった。絵がおしゃれな構図だったので、それで選んだのかとも考えたが、当時の私には余り理解できなかった。

 それから十年後くらいか、本を読むようになってワイルドのサロメと出会ったのは。台本のような書き方をしているが、王であるヘロデと女性サロメ、預言者ノクターンの物語である。ヘロデは執拗にサロメに踊ることを頼む、サロメは拒み続けるも、王であるヘロデが何でもやると誓うと、サロメは踊りを見せる。終わった後に、サロメは銀の大皿を用意させ、ヘロデに「ノクターンの首」をよこせという。王であるヘロデもやむなく承知する。

 根源はどこから来たのか分からないが、確か旧約か何かの話だった気がする。預言者ノクターンも、かなり偉い立場であったはずだ。ここはワイルドに従って書いた。

 そうして、再び気づかされるのが、長文問題集の絵である。その絵がサロメを意味していることを知った私は、英語の先生の、無言のメッセージが伝わってきた。それはつまり、「大学入ったからといって、浮かれて女遊びでもしようものなら、痛い目に遭うぞ(火傷するぞ)」というようなメッセージであるような気がしてならない。

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