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台湾紀行(その3)

 元々、食事を残すのが嫌いな私は、全部喰おうと覚悟した。普段、食べる量の優に三倍は超している。しかし、じいさんとの電話での失態があった以上、メンツにかけて食べた。支払いも結構いってたが、食べ過ぎで、黙って、会計を済ませるのがやっとだった。右往左往しているうちにじいさんのカメラ屋か何処かに寄った。暇なじいさんと私とで翌日のプランを練る。じいさん曰く「(湖より西の)下に戻った方が、便利じゃ」と。しかしそこは、私もゆずれなかった。「台湾を全部電車で旅するならともかく、私はリスキーな山岳系にも行ってみたいのです」と言うと、じいさんは「そうか。それなら、自分のやりたいことをやってみろ」と言った。

 するとじいさんは3*3の魔法陣(縦横斜め、足しても一緒)を示してくれた。あんたさんなら、てな具合で5*5の魔法陣を渡されてしまった。部屋に戻った私は、真ん中は多分13だろう事は予想が付いた。しかし、その後いくらやっても矛盾するのである。焦る私に、追う時計。ギブアップしてから時計を見ると、後2時間半しか眠れない・・・。時計は二時を回っている。それでも、無理矢理に寝た。

 翌朝、じいさんに魔法陣がおかしいというと、じいさんは「すまん。足した数の和が間違っておった。これが正解じゃ」と綺麗に魔法陣を解いた。眠い頭で、『それつはめでたしめでたし』と終わらせたかった私だが、じいさんはさらに言う「7*7があるんじゃ。解いてみい」 一瞬、素数なら出来るものかとも考えたが、とりあえず、有り難く受け取っておくことにした。

 台湾中央部を縦断してくれるタクシーはA.M4:30にやってきた。私は魔法陣のおかげで2時間も寝ていない。朝食にカロリーメイトを頬張ると、荷物をまとめて、出て行った。何とか待ち合わせに間に合うと、運転手さんは中国語しか話せなかった。じいさんに、「ありがとう」というと、車が走り出した。柔らかい運転である。懸命にコミュニケケートを採りたいのだが、英語は通じない、日本語も通じない、私が知っている中国語は「謝謝」と、「excuse me?」の意味での「チンウェン」だけだった。いくらアイデアが浮かんでも、お話にならない。

 そんな彼が、あるコンビニに寄ったとき、私におにぎりを差し入れてくれた。私はとても嬉しかった。たしか、煙草のやりとりでコミュニケートした記憶がある。あれは嬉しかった。

 そのドライバーはチェーンスモーカーだった。私も煙草は好きだが、無意識で吸うのを避けている。どのみち、お互いに長生きしたいものだ。

 途中で温泉にも寄ってもらい(パスポート置き忘れるなどの事件はあったが)、リフレッシュさせてもらった。その日、一日中眠かった私はタクシーの中でも爆睡していた。何ともったいないことか!結局目的地の阿里山(あーりーさん)に到着し、ドライバーと握手して分かれたのであった。しかし、阿里山鉄道の恐怖を知るのは二日後だった。

(つづく)

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