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何故このタイミングで?

 アメリカの下院でいわゆる「従軍慰安婦問題について日本は謝罪すべき」との議案が可決された。この問題は確かに深刻な問題で、とりわけ被害者の方々の心の傷は察するに余りある。確かに、これまでの日本政府の対応は国民の視点から見るに曖昧であったと言わざるを得ない。しかし、何故、アメリカに「こうしなさい」と指示されなければならないのか釈然としない。人権問題が根拠だと報じられているが、それならば逆に、アメリカが太平洋戦争で行ってきたことは、人権を蹂躙してはいないというのか?とりわけ、20世紀の最大のキーワードとなった「原爆」を一般市民(非戦闘員)にまで落としたことは、人権どころか莫大な人命を根こそぎ奪い取ったではないか。・・・もちろん、日本にも数多くの過ちがあった事も事実であるが、同盟国(?)の問題に干渉するくらいなら、アメリカからまず動くべきだ。ワシントンにナチスの博物館を作るのも結構だが、むしろ、原爆資料館を作る方が先なのではないか?・・・要するに、戦争をした以上、どの国にも負い目というものはついてくるし、過ちへの対処の仕方が肝心なのは言うまでもない。

 あらゆる戦争において優先されるのは当然、勝つことである。平和な時代には人道主義やら人権やらが尊重されるのだろうが、それも国有ってのことである。負ければ国が滅びるのだ。故に、何が何でも勝つためには、最終的には手段を選ばないのも当然だろう。ポツダム宣言を受諾し、無条件降伏をした我が国は、敗戦国なのだ。国破れて山河有り。戦後の冷戦時代には、アメリカは日本を「極東の最前線基地」位にしか観ていなかったのではないか?建前は主権国家で同盟国だが、実際は、首根っこを押さえられた、地図には映らない「アメリカの植民地」なのではなかろうか?・・・などという考え方は、被害妄想に過ぎないのであろうか。

 最初の慰安婦問題に話を戻すと、何故このタイミングで・・・?と考えざるを得ない。第一観として浮かぶのは、次の六カ国会議に向けて、「北朝鮮による拉致問題(これも同じ人権問題として深刻なのは当然であり、気の毒である)」に日本だけが拘泥して譲らない事への牽制球なのではないか?ということである。現段階では、日本を土台にアメリカは東アジアでの存在感を強めようとしている。それ程、中国が無視できない大国に変わりつつある。アメリカは、六カ国協議でもイニシアティブをとり、実績を納め、発言権を増そうという狙いがあると共に、水面下で微妙な綱引きをやっている可能性が高い。  もう一つ考えられるのは、現在の内閣が余りにも不透明だということだ。国民でも解らないようなところで、重要な法案が次々に可決される。しかし、それがいかなる理念を持ち、何を見据えているのかが判然としない。アメリカ側から見るとそれほど不気味なものはない。ということで、同様に牽制球を投げ、日本政府の対応を探っている状態といったところか。・・・後者は少し不自然かもしれないが。

 どの道、時が明らかにすることだろう。

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